梅雨を快適に乗り切る!レイングッズとウェア選びの基礎知識
自社開発の高機能防水素材2種、そのスペックを解剖
K-3Bでは防水性能に特化した「M3L」と「O2.5L」という2種類の生地を開発しており、それぞれの特性やアイテムの用途に合わせて使い分けています。「L」はレイヤー(層)の意味で、M3Lは3層構造・O2.5Lは2.5層構造となっています。
それぞれの生地の詳細スペックと、レインアイテムの選び方やお手入れのTIPSをご紹介します。
目次:
part 1 防水生地の構造による性能の違い
part 2 最重要ポイント、耐水圧とは
part 3 着心地を左右する透湿性とは
part 4 レイングッズ選びのポイント
part 5 防水アイテムのお手入れ方法
K-3Bの防水素材、レイヤー構造の違い
防水生地の作成には、おおまかに分けると生地にアクリルなど合成樹脂を直接塗布してコーティングする手法と、ポリウレタンなどのラミネーションフィルムを貼り付ける手法の2種類があり、適宜手法や素材を組み合わせて生地を開発します。
K-3Bでは素材の風合いを重視。しなやかな着心地にするため積層構造を採用し、無孔質ラミネーションフィルムを2層目に貼り合わせています。このフィルムは薄くて軽量なのに高い透湿度を備え、製品全体の重量も軽くしてくれます。
■ M3L:表地+フィルム+肌触りをよくする裏地を貼り合わせた3レイヤー
水の侵入をブロックする性能が高い
■ O2.5L:表地+フィルム+裏面の肌離れをよくする特殊プリントの2.5レイヤー
透湿性が高く、3レイヤーよりも生地が軽量になる
どちらも表地の表面は撥水剤でコーティングしていますが、安全性が高く不純物を含まない加工剤を採用しています。
【注目ポイント】
K-3Bの防水素材の表地は極細の糸を使い高密度で織られたナイロン布なので、織り目の隙間が非常に少なく、一般的な太番手の防水ナイロン素材よりも外からの水滴侵入を防ぐパワーが高くなっています。
仮撚糸(かりよりいと)という艶消しの糸を使った薄手軽量の表地は、セミマットで平滑なテクスチャーを持ち、シャカシャカ音の発生を抑えノイズレス。一般的なアウトドア用ナイロンのヘビーデューティー感・ゴワゴワ感とは一線を画す、しなやかな質感が特徴です。
このように、アウトドア用製品に匹敵する高スペックを保ちながらも、タウンユースにふさわしい都会的な機能性とルックスを追求しているのがK-3Bならではのこだわりです。
レインアイテム選びの最重要ポイント・耐水圧とは
生地表面がどの程度の水圧に耐えられるかをJIS規格に従って測定した数値が「耐水圧」です。着用シチュエーションによって、最適な数値を持つアイテムを選びましょう。
イメージ図で示したように、耐水圧は底面1cm四方の水柱を生地に乗せ、水位をどんどん増していった場合、どれだけの高さまで水が滲み出さずに耐えるかという指標です。
雨の街中で着用するなら耐水圧2,000mm〜10,000mmが推奨されており、一般的なレインウェアはその範囲の素材で作られています。
O2.5Lは10,000mmあるので性能は申し分なく、M3Lはよりハードな使用にも耐えうる20,000mmの高スペックです。
着心地のよさを左右する透湿度とは
レインウエアやレインギア選びには、外からの水を防ぐ力だけでなく、身体から放散される汗をいかに逃すかというのも重要なポイント。蒸れにくさを数値で表したのが「透湿度」で、数値が大きいほど快適さが増します。
■ O2.5Lの製品は、生地1m四方あたりで20,000gの水分を24時間かけて放出させる性質があります。一般的なレインウエアは8,000g〜10,000g程度なので、この素材はかなりのハイスペックと言えます。
■ M3Lは裏地を貼り合わせて耐水圧を高めた分、透湿度はそれより下がりますが、通常の運動用途であれば十分な性能となっています。
※数値はJIS L 1099 B1法による試験結果です
冒頭でご紹介した無孔質ポリウレタンのラミネーションフィルムは、身体から出る水分を素早く吸収し、それを水蒸気として外に向かって拡散させる機能を持っているので、高い透湿性を実現しています。
【豆知識】
フィルム(膜)は多孔質や無孔質などの種類があり、多孔質とは水が気体になった「水蒸気」状態の粒子を通過させるためのミクロの孔が無数にある素材です。その孔が潰れないよう強度を出すには、素材自体にある程度の厚みが必要となります。
防水ウェアでヘビーデューティな雰囲気のあるものは、この多孔質の膜を使っているケースが多いようです。
一方、K-3Bの無孔質フィルムは厚みが必要なく、また水蒸気ではなく水分をそのまま吸収するので、軽量かつ機能性の高い透湿素材となっています。
K-3Bレイングッズ選びのポイント
■ 耐水圧の高いM3L生地ではバケットハットやローキャップ、新製品バックパックなどのグッズを展開しており、アウトドアのハードな環境にも耐えうる高スペックです。
またフルシーム マウンテンパーカは、ミシンの縫い目をすべて圧着テープでふさぐ加工を施しており、針目からの水の侵入をもブロック。ファスナーも止水仕様でK-3B最強のレインアウターです。
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703_M3L レインシェルバックパック
¥74,800(incl.tax)
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906_M3L レインシェルバケットハット
¥8,800(incl.tax)
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【PREMIUM COLLECTION】0_046_M3L フルシーム マウンテンパーカ
¥74,800(incl.tax)
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903_M3L レインシェル ローキャップ (ブラックRE) 【MENS SIZE】
¥7,700(incl.tax)
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903_M3L レインシェル ローキャップ (ブラック×ブラック) 【MENS SIZE】
¥7,700(incl.tax)
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903_M3L レインシェル ローキャップ (ブラック×ホワイト) 【MENS SIZE】
¥7,700(incl.tax)
■ 透湿性に優れるO2.5L生地は都会でのアクティビティを想定したスタイリッシュなデザインで、フード付きパーカ、2WAYシルエットパンツ、オーバーコートを展開。
軽量コンパクトな特性を活かして収納ポーチ付きとなっており、雨のシーズンの必需品です。
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0_661_O2.5L レインセットアップ 2WAYフードパーカ
¥53,900(incl.tax)
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0_145_O2.5L レインセットアップ2WAYシルエットパンツ
¥36,300(incl.tax)
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079_O2.5L 透湿防水リップストップ オーバーコート (ブラック)
¥63,800(incl.tax)
防水アイテムのお手入れ方法
レインギアは、お手入れ次第で製品寿命が変わります。透湿防水性能を長持ちさせるため、以下のポイントにご注意ください。
■ 汚れはすぐに落とす
汚れによって防水性や透湿度が低下したり、素材そのものが劣化しやすくなるので、使用したあとは早めにお洗濯を。急場ではウェットティシューなどで汚れを拭き取るだけでも、効果の持ちが違ってきます。
■ 洗濯表示タグに従い、手洗いもしくは弱水流洗い
耐水性を保つには、強く絞ったりこすったりせずに振り洗いし、しっかりすすいでからタオルなどで水気を取ります。
防水生地や撥水生地を洗濯機で脱水すると、製品がダメージを受けたり洗濯機が故障する原因になります。脱水機能や乾燥機能は使わないでください。
■ ハンガーにかけ、通気性のよい暗所で完全乾燥・保管
複数素材を貼り合わせている生地の性質上、高温多湿や直射日光にさらされると劣化が進みやすくなります。
・お洗濯後の乾燥は陰干しでお願いします。
・衣類はハンガーにかけ、クローゼットで保管してください。
・収納ポーチが付いている製品は、使わない時には袋から取り出しハンガーにかけて保管してください。
高機能アイテムを快適に長く着用していただくため、どうぞ上記のポイントにご留意ください。